税理士試験で悩むこと、相続税法の計算の最終値は出すべき?

最終値まで出すべきか?
最終値まで出すべきか?
勉強法

相続税法の計算特有の悩みとして、「最終値を出すべきかどうか」といったものがあります。
「問題で税額が問われているのだから、最終値を出さないとダメ」と言う人がいれば、「最終値なんて出す時間ないから、部分点狙いで良いと」言う人もいます。
これについては明確な答えはありませんが、最終値を出すべきかどうかは自分なりのルールを決めておくことが大事です。

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相続税法の計算問題

相続税法の計算問題は、当然ながら相続人が納めるべき相続税額を求める問題が出ます。

もちろん、相続税額を聞かれているので相続税額を計算するのですが、最終値(各人の納付税額)まで完答しようとすると時間がかかります。
簡単な問題で65分くらい、難しい問題では85分くらいかかるものもあります。

もし計算問題に85分かけててしまうと、理論を回答できる時間は35分しかありません。
それではどう考えても理論を書く時間が足りません。
ですので、計算に85分もかけたらマズイということになるのですが、そうなってくると
「相続税法の計算問題は最終値まで出さないとダメ」
というのを達成することができません。

ならどうすれば良いのか混乱してきます。
私も受験生時代はすごく悩みました。

悩んだ結果、私は次の結論を出しました。

 

できれば最終値を出すべき

結論はできれば最終値を出すべきです。

なぜ最終値を出すべきかというと、
「最終値まで出したほうが、答案の見栄えが良くなる」
からです。

税理士試験においては、この答案の見栄えというのは重要だと考えます。
その理由は、税理士試験は採点の基準を発表しておらず、採点者も人間だからです。

採点の基準が発表されていないということは、字が汚いから減点されるかもしれませんし、採点に採点者の主観が入る要素もありえます。
平成30年の相続税法の受験者は約3,000人です。

もしこれをひとりひとり時間をかけて採点したとしたら、大変な時間と労力です。
自分が採点者だとしたら、ぱっと見てよく出来ている人は時間を掛けて採点し、全然出来ていない人はあまり時間を掛けないような、ある程度のメリハリをもって採点すると思います。

最終値まで出している答案と、出していない答案があれば、どちらの採点に時間を掛けたいかは一目瞭然です。
そういった意味でも、答案の見栄えが良くなるよう、できれば最終値まで出すべきです。

そうなってくると今度は、できればというのをどうやって判断するかが問題となります。
それについては、私の場合は70分以内で最終値まで出せるなら最終値まで出すと決めていました。

予め計算にかけるべき時間を決めておくことで、試験中に迷うことのないようにしていました。
また、65分なのか、70分なのか、75分なのかは意見が分かれるところですが、この5分の差というのはすごく大きいです。

5分あれば、理論で解答用紙1枚の3分の1以上(早い人なら半分以上)書けます。
私の場合は、理論を書くのがそんなに早くなかったので、計算に掛けられる時間は70分が限界でした。

 

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問題を解くのにどれくらい時間がかかるかを見積もる

計算問題を決めた時間内(私の場合は70分)で解くためには、
「どれくらいのボリュームでどのくらいの難易度の問題なら、自分がその問題を解くにはどのくらい時間がかかるか」
を知っておくことが重要となります。

相続税法の計算問題は、相続人等の課税価格の計算の相続又は遺贈による取得財産の合計をする前と後で2つに分けることが出来ます。
(未成年者控除や障害者控除など、単独で解答できる部分はすべて合計する前に解答します)

引用:TAC

ですので、特に知っておいてほしいのが
「相続人等の課税価格の計算の相続又は遺贈による取得財産の合計をするところから、各人の納付税額を求めるまでにかかる時間」
です。

私の場合は、問題にもよりますが10分前後でした。
これを知っておくことで、相続又は遺贈による取得財産の合計をする前までを60分以内で解けていれば、最終値は70分で出せるという判断ができるようになります。

相続又は遺贈による取得財産の合計をする前までが65分かかっているようなら、最終値まで出せるのは75分かかることとなるので、もし計算を先に解いているなら一旦理論に行くという判断となります。
(私は相続税法は計算から先に解く派です。)

理論と計算

税理士試験の理論と計算どっちから解くべき?

このように、事前に自分が問題を解くのにかかる時間を知り、自分なりのルールを決めておくことが本試験で時間配分を迷わずに済む秘訣です。
もし、相続税法の計算問題で最終値まで出すべきかどうか悩んでいる方がいらしましたら、参考になればと思います。

 


□編集後記□
スクウェア・エニックスからアベンジャーズのPS4のゲームの映像が公開されました。
アベンジャーズのコスプレ集団、またはアベンジャーズと思い込んでいる人たちが主人公のゲームみたいだとか言う人もいるみたいですが、なんだかんだ私は楽しみです。

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